変化に適応できる結婚生活(家庭)を目指そう
こんにちは、きずなコンシェルジュの寺西です。
今日は、私のもう一つの顔である現役エグゼクティブ・サーチ・コンサルタント(ヘッドハンター)の立場からの婚活アドバイスです。
今回のお話は、私が接しているビジネスエグゼクティブの方々(98%が男性)の中で、夫婦関係が上手くいっている方々の特徴です。
そして、結婚当初からキャリアが劇的に変化し続ける中で、今もなお添い遂げているご夫婦と残念ながら破局されたご夫婦から得たお話です。
結果論になってしまいますが、共通してみられる要素でもありますので、ご参考程度にお読みください。
高収入世帯って、未来も安定?
高収入の方との安定した結婚生活。誰もが憧れますよね。
でも、それって定年退職するまでの期間の収入でしかありませんよね?
もちろん、年金額にも多少影響しますが、人生100年時代の家庭生活を考える上では、視座を上げ、長い時間軸で考えないといけませんよね。
ただ、大切なポイントは、基本的な判断と決断軸は「あなたらしい価値観」であるべきです。
お仕事上で訪れる変化を予測していますか?
自分もお相手も、生涯同じ仕事をし続けられますでしょうか?
誰も未来のことはわかりませんよね。
大切なことは、予測しておくことです。
今は大企業でも40歳役職定年といって、40歳を超えると役職から外れ給与レンジも上がらなく人事制度を取り入れ始めています。
転勤や転職、同一企業内での部署移動など、キャリアには様々な転機が訪れます。
ハイパフォーマーとの結婚、ちゃんとイメージされてますか?
仕事ができる人。
どんなイメージを抱きますか?
ここで重要なポイントは、パフォーマンスの上げ方は人それぞれ、という視点です。
簡単に以下のようにハイパフォーマーのタイプを分類してみます。
- 高学歴、安定企業の社員(所属企業優位型)
- 組織内での生え抜き(能力の優位型)
- 士業などの資格業(資格優位型)
- 起業や自営業、投資家(リスクテイカー型)
- 資産家属性(家系優位)
厳密にいえば、高年収=仕事ができる人という訳でもありません。
そして、リスクの取り方も属性によって様々です。
問題は、この属性がライフスタイルに直結するという点。
いわば、結婚「生活」にキャリアが直接影響する、ということです。
また、ハイパフォーマーを維持するための、必要経費の影響も実生活を大きく左右します。
- 年収は高いけど、自己投資、資格や大学院などの学費ローンも高い
- 職業柄、収入と連動して支出も上げないとカッコがつかない
- 事業所得は多いけど、数年間は給与所得は徹底的に抑えないと生きていけない
- 資産はあっても、所得が増えるわけではないし、換金できずに生活レベルは上げられない
- 会計士、税理士など、職業柄、無駄遣いに潔癖過ぎてしまう
日頃からちゃんと勉強しているビジネスパーソンは、高収入であっても意外と地味な生活です。
そして、費用対効果の視点に厳しく、無駄を嫌います。
結婚における隠れた希望条件として、「仕事のパフォーマンスが上がる関係(影響しない関係)」という要望を強く持っていたりします。
一部のエグゼクティブは、明確に「家庭よりも仕事が大切」と考えられています(収入のための仕事ではなく、社会的存在意義のレベルでの考えにて)。
そして、悪影響をもたらす環境に対する損切りも早く、躊躇なく離婚を決断される方も多く見てきました。
能力が高いだけに、扱いに困ると大変な存在でもあります。
コントロール不能で事故ると怖いのは、軽自動車よりもフェラーリ、ということです。
離婚の大きな要因が「変化」による関係悪化
離婚原因を総括すると、それは「相違」といえます。通常の人間関係、転職などを決意するタイミングも「合わなくなったから」ですよね。
もちろん結婚当初からの相違による亀裂もありますが、多くは結婚後の環境変化によって利害関係の対立や条件悪化により生活面や心理面に影響を来たす、というパターンです。
表面的な離婚原因である、経済的理由、浮気、価値観の相違、事件事故などは枝葉の減少でしかありません。
相違の要因は「変化」。
「変化」はいいようにも、悪いようにもなる、ということです。
では、どうすれば最悪のケースに至らぬようにできるのか?
変化適応力のある家庭を目指せるか?
離婚を回避する正解などは残念ながらありません。
ただ、それでも悲劇を回避するため、確率を下げることはできます。
一つは二人の関係が環境変化に強いかどうかの相性をちゃんと確かめておくこと。
できれば、何らかのイベントがあるといいのですが、婚活ではそのような時間がありません。
自分とお相手の性格、これまでの人生の経緯をしっかりと認識しておくことが最低限必要です。
また、普段の会話の中で、未来に対する質問をさりげなく取り入れてみるといいかと思います。
「もし、こうなったら、どう考える?どうしたい?」など、仮設に対するお相手の姿勢、判断軸を知っておくことがポイントです。
二つ目は、今現在のお相手の人生の結果を客観視すること。
これは、ちょっと怖い視点ですが、目を逸らさずに見据えて下さい。
リアルな結婚生活では、結婚後に急に人生がバラ色になることはありません。
むしろ、結婚適齢期は人生の絶頂であるケースが多いです。特に仕事面では、これから老齢期に差し掛かるため、劇的な発展成長は難しいのが現状です。
要するに人生の「守り」に差し掛かる。登山で例えると「下山準備」のイメージです。
すなわち、結婚適齢期とは、お相手の人生のピークに差し掛かっている、ということ。
それをちゃんと認識し、これからの人生の変化に備えることが大切です。
人格や社会的能力、経済力、ピークを見据えて、どれだけ毎日を幸せに過ごせるか。
ちゃんとお相手と自分を見ましょう、ということです。
大切な人を「守れる」人生って最高にカッコいいですよね
自分と一回り、二回り上の世代で仲の良い幸せそうなモデル家庭はいるでしょうか?
メディアで見る芸能人のおしどり夫婦でもいいと思います。
プライドや見栄を脱ぎ去った後にある姿。
大切な人を守るカッコよさ。
若くて先進先鋭なベンチャー企業ってカッコよく見えがちですが、関わる人が増え多くの社員を守るために定石通りの経営を貫き通す老舗企業もカッコいいですよね。
今は婚活中の身であっても、新婚となり老夫婦となる過程に思いを馳せ、出会いという「点」ではなく、人生という「線」で捉えた場合。
あなたにとっての理想の生き方とは何でしょうか?
人生のピークを一緒に支え合いながら降りたい人を求めているでしょうか?
表面的な条件ではなく、長い人生を共に変化適応できる信頼できるパートナーでしょうか?
少しだけ、本質とリアルな実情を踏まえた婚活戦略を取り入れていただけますと幸いです。
根っこは「人格」です
ビジネスエグゼクティブも個人の能力競争のレベルでは、スキル面が大きく影響しますが、組織の要職に就かれたり、起業での成功など社会的に一定の地位を得た際に足を引っ張るのが「人格」です。
家庭で破局を迎えるケースも多くは、二人で苦労して成長したのに、社会的成功を得たとたんに男性が奥様を見限る事例です。
ヘッドハンターとして、起業家タイプの方にこういった事実を多く見てきました。
人格形成には多くの時間投資が必要ですし、原体験(事故や病気など)も人間が深みを持つためには不可欠です。
結婚生活は人と人の協力関係でもあり、せめぎ合いでもあります。
夫婦関係によって「人格が磨かれる」ことなくして、成熟した信頼関係構築は成し得ないのではないでしょうか。
ベンチャー夫婦から成熟した夫婦を目指すために、お互いに人格を磨ける関係を。
お相手の人生のピークから最期まで、衰えていく過程を愛せるか。
本気で信頼できるお相手との結婚生活、愛の本質に触れたいなら、「人格」を見据えた婚活に全力を尽くしてみませんか?
今日も素敵な一日にしましょう!
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